
身体の捻じれ・歪みに対して筋肉量増加は有効なのか?
なかなか改善しない痛みに対して、どんなトレーニング(筋トレ)をすればいいかと尋ねてくる方がいます。
それはおそらく、筋肉量の増加によって症状の出ている部位を補おうと、そういうお考えだと思います。
決して間違いではありません。ですが、どんな筋肉を増やすかで、真逆の結果になってしまいます。
以前書いたように、良い筋肉とは本来、ゴムのようなイメージです。
よく伸びて、柔らかく弾力性があって、衝撃を吸収してくれます。
こういういい筋肉が増えたなら、もしかすると痛みなどの症状を緩和できるかもしれません。
しかし、逆に冷凍したお肉のように硬い筋肉が身に付いてしまったら、どうなるでしょう?
これも以前書いた事ですが、身体の捻じれ・歪みは筋肉が引き起こしている事がほとんどです。
縮こまった筋肉が骨を(常時)過剰に引っ張り、結果的に関節や骨格に捻じれや歪みが生じます。
もしも縮こまった硬い筋肉量が増えたなら、その分骨を引っ張る力も強くなるはずです。
・・・そう、頑張ってトレーニングを行った事によって、かえって余計な捻じれ・歪みが起きてしまうのです。
その点をよく理解して、柔らかくて良く伸びる筋肉を増やしていかないと、筋トレは逆効果になります。
経過をまとめると、こんな感じでしょうか。
・筋肉の柔軟性がなくて硬い
→硬い筋肉が骨を引っ張って身体に捻じれや歪みが生じる
→筋トレでさらに硬い筋肉増量
→骨や関節がさらに引っ張られ、捻じれや歪みも強くなる
→症状悪化
逆に、もしトレーニングで身に付けた筋肉が、良質で柔軟な筋肉だったなら・・・
・筋肉の柔軟性が有り柔らかい
→よく伸びる筋肉は必要な時に必要分しか骨を引っ張らないから、歪みや捻じれが生じない
→捻じれや歪みが無いから良姿勢が保て、身体の疲労や負担が少ない
→増えた筋肉量で症状のあるところを庇える
→症状部位の回復が促進される
このように、ほぼ真逆の結果を迎える事になります。
つまり、トレーニング(筋トレ)をするならそのやり方、前後のケアが重要という事ですね。
やり方→①実際に行う時のやり方
②強度
③量(時間or回数)
ケア→①ウォーミングアップ
②前ストレッチ
③クールダウン
④後ストレッチ
⑤入浴
⑥セルフマッサージなど
もしこれらの些事に心を砕けなくて、中途半端にトレーニングをしてしまうくらいなら、いっそ行わない方が良いかもしれません。
盲目的に物事を行うのではなく、様々なことに注意を向けましょう。